一般社団法人 日本エグゼクティブコーチ協会

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「エグゼクティブコーチ」とは、エグゼクティブ層(経営者・経営幹部など)に対してコーチングするコーチのことをいいます。

当協会の願いは、優れたアスリートには皆コーチがついているように、“中小企業経営者一人一人にコーチがいる”環境を提供することです。

エグゼクティブコーチとは

全米企業経営者の約7割がコーチをつけている

当協会では、エグゼクティブコーチの定義を「自己基盤が確立され、自らと相手を心から大切にできる、卓越したコーチング力を備えた経営者のパートナー」としています。

世界的な大企業ゼネラル・エレクトリック社の元CEO(会長)ジャック・ウェルチ氏は、コーチを数名つけていたようですが、中でも20歳代の女性のコーチをつけていたということで知られています。

グーグルの元CEOエリック・シュミット氏や、フェイスブックのCEOザッカー・バーグ氏など、世界の名だたる経営者は皆、コーチをつけていました。

エグゼクティブ・コーチングは、アメリカでスタートしたものですが、リーダーシップ開発の手法として注目を集めており、今では全米企業経営者の約7割がコーチをつけているとも言われています。

マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏は、ある講演で次のように語っています。
「すべての人に、コーチは必要です。私たちには、フィードバックしてくれる人が必要なのです。私たちは、フィードバックを受けることで成長するのです。」

彼らはなぜ、コーチをつけるのでしょうか?
それは、「自分とは別の視点を持つためだ」と言います。
自分で自分のことはなかなか分からないものです。
自分の後ろ姿を見ることはできません。
だからこそ、気づきを与えてくれるコーチのような存在が必要なのです。

日本企業の99.7%は中小企業です。
日本は中小企業が元気でいてこそ成り立っている国です。
しかも、日本の中小企業の中には、素晴らしい技術を持った企業が数多くあります。
しかしながら、後継者がいない、など様々な課題を抱え、一人で悩んでいるエグゼクティブ(経営者)がたくさんいます。
中小企業にこそ、パートナーとなるコーチのような存在が必要です。

多くの中小企業経営者は、あらゆる問題に対して一人で決断しています。
エグゼクティブ(経営者)の傍らにコーチがいることで、より的確な判断ができ、経営のパフォーマンスも上がります。
その結果、企業の成長と日本経済の発展に貢献できます。
エグゼクティブ・コーチは、そんな経営者の笑顔をつくり、企業の成長と社員の幸せのお手伝いをする仕事と言えます。

組織(企業)におけるコーチングの具体的な活用方法

1. 経営者・経営幹部の方のパートナーとして

多くの経営者の皆さんは、激変する経営環境下、日々様々な課題を抱え、独りで悩み、決断を迫られていることと思います。そんな経営者の皆さんに寄り添い、経営者の皆さんの心の声を聴き、人生や会社で実現したいこと、そのために必要なことを引き出してくれるような人が傍らにいてくれたらどうでしょうか? そして、時に経営者であるあなた以上に強い決意を持って臨んでくれる人がいたとしたら、どうでしょうか?あるいは、思考の枠を取り払ってくれ、新しい可能性やアイデアをあなたの中から喚起してくれる人がいたとしたらどうでしょうか?
私たちエグゼクティブコーチが目指しているのは、このような関りです。私たちは、 経営者や経営幹部の皆さんのパートナーとして、一対一で、皆さんの傍らに寄り添い、さまざまな課題への対応や思考の整理、決断、そして更なる成長のためのサポートをします。

2. 経営者と社員を繋ぐ心の伝道師として

多くの経営者の皆さんから、「社員が何を考えているのか分からない」「もっと主体性を持って仕事をしてほしい」という声を耳にします。一方、社員からは、「経営者の考えが分からない」、「会社の方針が見えない」といった声があります。
エグゼクティブコーチは、双方の考えを引き出し、調和する役割を担います。

3. 経営理念、ビジョンの策定と社内への浸透

経営理念の策定にあたっては、経営者の想いだけでなく、社員の声を聴くことが全社経営を推進していくうえで大事な時代です。そして経営理念をミッション、ビジョン、バリューという形で整理し、組織に浸透させ、具体的な行動レベルにしていくことが必要です。この一連の手続きを推進にあたって、エグゼクティブコーチがサポートします。

4. 後継者の育成

後継予定者に対して、経営者として大切な考え方や思想・哲学を継承していくとともに、会社として守るべきこと、進化させていくべきことは何か、コーチングの考え方とノウハウを用いて後継者の育成を行っていきます。

5. リーダー・マネージャーの育成

働く意識の変化や価値観の多様化等に伴い、従来型の指示命令で部下を管理する『管理型マネジメント』から、一人一人の可能性を拓き、主体性・自律性を持った社員を育てていく『コーチング型のマネジメント』が求められています。

6. 社内コーチの育成

マネージャー層を中心に社内でコーチングを推進できる『社内コーチ』を育て、組織活性化の先導役になって頂くことを狙いとして『社内コーチ育成研修』を行っていきます。

7. 1on1ミーティング

1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で行う対話のことです。従来、上司と部下による1対1の対話というと、人事評価や部下の目標管理のための面談が主流でした。
ここでいう1on1ミーティングは、目的や実施方法に大きな違いがあります。1on1ミーティングは、部下の成長を促進することが目的です。上司が部下を管理する『上司のための時間』ではなく、部下に寄り添い、部下がどんなことを考え、何に悩んでいるのかなど、部下の現状を把握し、想いを聴き取って、あるべき姿を考える『部下のための時間』です。
人事評価面談や目標設定面談では、人事考課時などに年1~2回程度面談を行うといったところが多いですが、1on1ミーティングは、毎週1回30分定期的に実施するといったように、定期的に面談していくのが特徴です。
具体的な実施に当たっては、①1on1ミーティングの目的を明確にするとともに、その重要性をトップが表明する、②1on1を推進する1on1推進担当者を育成する、③1on1ミーティングの具体的実施方法を定め、実施のための規範やマニュアルを作成する。④1on1ミーティングを実施する、⑤1on1推進担当者研修や会議などを通して、スキルアップに努めるとともに、随時実施方法の見直しを行う、といったことが求められます。

8. 社員のモチベーションアップと離職率の改善

離職の主な要因は、①社内の人間関係に問題がある、②仕事の与え方、教え方に問題がある、③労働時間や休暇、給与など処遇に問題がある、といったケースが多いですが、まずはその組織における離職の原因をしっかり把握することが必要です。憶測ではなく、どういう社員が、どの部署で、どのタイミングで辞めていくことが多いのかなど、真の原因を掴むことが大切です。そのため、コーチは社員一人一人と面談し、実態を把握するようにします。社内でアンケートをとったり、人事部門が面談したりすることが多いですが、その場合、本音を引き出せないという声を耳にします。第三者であるコーチは守秘義務があり、しかも面談のプロです。社員一人一人と面談をし、真の原因を把握したうえで、コーチングを導入して、社員一人一人のモチベーションアップを図っていくようにします。その際は、必要に応じて人事システム面のコンサルテイングをさせて頂くこともあります。

9. メンターの育成

入社3年から5年程度の比較的身近な先輩社員を『メンター』などに任命し、新入社員の心のケアを含めた指導役にする『メンター制度』(名称はいろいろあります)等を設けている企業もあります。新入社員の心のケアなどを主目的としていることが多いですが、若手社員に早い段階から指導者として役割を与えることで、若手社員のモチベーションアップや育成も目的にしています。このメンター育成にあたって、コーチングの考え方やスキルを伝えることが有効です。

10. 会議の活性化

会議をより効率的、効果的なものにするには、(1)会議の目的の共有、(2)問題意識の明確化、(3)問題点の特定、共通点・相違点に着目して問題の構造をあぶり出す、(4)真因の追求、(5)アクションの選択と合意、(6)実行プラン・コミットの確認・共有、といったステップを踏むことが必要です。そして、ファシリテーターには、①発言を引き出す、②発言を理解し、共有する、③議論を方向づける、④結論づける、という役割が期待されます。コーチは、これらファシリテーターとしての役割も果たします。

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